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ブランドタグをオーダーする時に色の指定が難しい理由と良い方法

他社で作ってもらっていた現物見本から同じブランドタグを作れるのか?」というお話の続きになります。

ブランドタグや織りネームをオーダーする時にデザインがデザインデータと異なることがあることは前回お話しましたが、実はデザインよりも色の違いの方が多く発生します。

デザインの不一致の多くは曲線や斜線の部分ですので、どの程度滑らかな線が必要なのかをお伝えいただければ、費用なども踏まえて近い仕上がりの画像サンプルをお送りすることができます。
その画像をパソコンやスマホで見ていただければ、仕上がりの目安は確認できると思います。

私たちとお客様との打ち合わせで最も難しいのはデザインの再現よりも”色の再現具合”ですね。
イラストレーターのデータをパソコンで見る色は、表示しているモニタ画面によって違います。お客様と私たちが同じデザインデータを見ていても色味が違うことがあります。

色の表現はパソコンや液晶モニタのメーカーや設定によりかなり変わりますので、お客様にお送りした織りネームがデザインデータの色と違うというトラブルは発生しやすいです。
試し織りした生地を写真で撮り、メール等でお送りしてご確認いただくこともできますが、これもモニタやスマホによって色が異なって見えますのでご注意が必要です。

色に関してはお客様に下のいずれかで色のお打ち合わせをさせていただいています。

(1)イラストレーターのCMYK値CMYKで色を合わせる方法

お客様からいただくイラストレーターのデザインデータでは選択した部分のCMYKの値を確認できます。
上の写真では水色の部分のCMYK値が確認できます。
 C:27.93%
 M:9.67%
 Y:4.86%
 K:0%
この値に近い色をDICカラーチャートから探して、織り上がった生地と比較しています。

(2)DICカラーガイドDICカラーチャート

DICの番号で指定いただきましたカラーガイドの色と織り上がった生地を比較しています。

(3)デザインをお客様にて印刷した紙
お客様が印刷したものの色をご確認いただき、その印刷物をお送りいただき、その用紙の色と織生地の色を比較します。

(4)現物見本
別の業者に制作作っていただいていたブランドタグやご希望の色に織られた生地などをお送りいただきます。
今まで使用していた織りネームなどであれば、織り方も近づけることができますし、最も色のズレが無い方法です。

しかし残念ながら、デザインを再現するために使用する色糸は何100種類もありますが、印刷物のような微妙な色の違いまでの種類は製造されていません。
さらに、織り方によって、色の再現具合が変化しますので、色糸の種類と織り方の組み合わせで最も近い色を見つけます。

色糸の変更は色糸の在庫があればすぐにできますが、糸の変更ではちょっと色ブレが大きい場合は、織り方で調整することもあります。
この場合は、織物の設計図(型と呼びます)の修正が必要になります。
メーカーの色見本帳が下の写真です。

色糸見本帳

赤線で囲んだ部分は「M-305」という色糸を①~④の4種類で織った生地が貼り付けられています。
①は濃い青色が再現できていますが、④になると薄い青というかグレーのような色に見えますね。
色の再現は奥が深く、「織り方」、「糸の色」、「糸の太さ」の組み合わせで何種類も表現できます。

弊社ではブランドタグの「型」を自社内で制作しておりますので、何度も型の修正をおこない、デザインはもちろん、色の再現具合も繰り返しおこなえます。
この点は私たちの強みであり、お客様のご要望に細かくお応えできる理由です。

それでも、100%全く同じ色にならないこともあります。
その場合は、お客様のご希望の色に最も近い色を見つけてお作りいたしますので、お任せいただくことが多いです。
製品をお受け取りになられたお客様からは「想像以上にきれいな仕上がりでした!」とのお声もいただきますのでご安心ください。

お客様の商品に最適な織りネームはもちろん、インベントグッズ用のお守り袋などの制作において、
デザインや色の再現性を求められる場合は、ぜひお問い合わせください。
いろいろなアイデアでご要望にお応えいたします。

織ネームのお問い合わせはこちらから!

中国や日本の他社で作成したブランドタグの現物見本から制作できます

「今、使ってる織りネームと同じモノは作れますか?」
「お願いしている業者さんが廃業しちゃったので、現物見本と同じものを制作できますか?」
「他の会社で作ってもらったら、文字がきれいに仕上がってなく、修正をお願いしたらこれ以上は無理って言われたんですけど、きれいにならないんですか?

というお問い合わせが時々あります。
大変お困りのお客様ばかりです。

私たちのお答えは
 『100%同じものは難しいですが、かなり近いモノに仕上げられます!
です。

以前にお願いしていた会社が製造できないのであればまだ納得できますが、ブランドタグの文字やデザインが希望通りになっていないものを作られるのは納得できませんよね。


私たちもお客様との打ち合わせで、「織物はタテ糸とヨコ糸が直角に交差して作られているので、曲線や斜線を表現するのは難しいです」とお伝えしていますが、普通に作ると斜めの線が階段状になってしまいます。

実際に織物ではないですが、イメージとしては下記のような感じです。
元のデザインデータがこれです。

イラストの元データ

これが粗めに織った時のイメージです。

粗い織り方イメージ

画像の上下と左右方向の線はきれいに表現できていますが、曲線や斜め線の部分は階段状になっているのが分かると思います。

そして、これをいろいろ工夫して織った時はこのような感じになります。

現物から作成した高密度風

階段状の部分が滑らかになっていると思います。
※あくまでも織ったときのイメージ図です。

曲線や斜線をきれいに表現する方法は、
  『糸を細くして、たくさん織り込む』
です!

簡単そうに感じるかもしれませんが、細い糸を使えるように織機で調整が必要だったり、織物設計図で細い糸に対応した細かな処置をしないと、織物としてきれいに仕上がらないんです。
これはデザインによって様々調整になるので、担当者の経験値に比例してきれいな織物になりますね。

テレビの画質も、フルハイビジョンよりも4K画質の方がきめ細かい表現が可能なのと同じ仕組みですね。
ブランドタグの業界では「高密度織り」や「超高密度織り」と呼ばれています。

この「高密度織り」は最近選ばれるお客様が多いですね。
細い糸を多く織り込むので価格は上がりますが、デザインや文字の再現がとてもきれいになります。

私たちの「裏朱子織り」は高密度織りに適した織り方ですので、ご参考までにご覧ください。

ただ、織る前にどの程度ガタガタするのかをお伝えするのは難しいので、近い仕上がりになる参考画像をお見積もり時にお送りすることもできます。

デザインの表現具合にもこだわるお客様は、別途費用が発生いたしますが試作をおすすめします。
実際にお客様のデザインでブランドタグを制作し、現物をお送りいたしますので安心です。

長くなってしまいましたが、お客様から完成形の現物見本をお送りいただくのが最も正確に制作できます。
画像では分かりにくいベース地部分の織り方も再現しやすいです。
ぜひ、今お持ちのブランドタグと同じものを制作したい場合は、現物をお送りください。

でも、ホントはデザインの再現よりも色の再現の方が難しいんです。
色のお話はまた次回で。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

弊社では、可能な限りお客様のご要望に応じられるよう、技術力向上に努めておりますので、ぜひ、お気軽にお問い合わせくださいませ。