
出口の技術
織り方
朱子織(しゅすおり)


朱子織は平織と綾織と並ぶ「三原組織」と呼ばれる基本組織の1つです。タテ糸とヨコ糸の交差する位置がズレる点は綾織と似ていますが、交差する点が見えないようにヨコ糸を長く表に出す織り方です。
そのため、表面が滑らかで光沢感があり、耐摩耗性が強い平織と弱い綾織の中間程度の強さを持ちます。
また、シャトル織機で織るため、切り口が柔らかく肌に触れる場合も安心な生地になります。


朱子織で作る織りネームの特徴
- タテ糸の影響を受けるため、ベース地の色には制限がある
- ベース地が白色の場合にデザインの色を濃くすると裏写りする
- 柔らかく、しなやかな生地になる
- 滑らかで、光沢のある質感を出せる
- 薄手の織ネームを作ることができる
文字やデザインの表現について
朱子織(シャトル)は綾織と同じく糸の交差の位置がズレているので、小さい文字や細い線の表現がしやすい織り方です。 レピア織機で織る朱子織に近い織り目の両面朱子と比較しても文字部分は近い表現が可能です。


このサンプルでは、朱子織(シャトル)の方が裏朱子織より少し織密度が低いこともありますが、 文字とベース地の境界がスッキリしているのは裏朱子織です。


シャトル織機は文字の部分だけ糸を這わせることができるので、薄い生地にすることができます。 ただし、淡い色のベース地に濃い色の文字やデザインの場合は、赤い四角で囲んだ部分のように、 裏の糸が透けて表から見えることがあります。
しかし、私たちが使用できる糸であれば、裏写りを最小限に抑える方法で解決できる可能性があります。
ベース地の色表現について
朱子織はタテ糸の影響を受ける織り方ですので、タテ糸が白の場合はベース地が白っぽくなり、タテ糸が黒の場合は暗くなりますので、ベース地の色選びに注意が必要です。


平織と比較すると朱子織のベース地がかなり白っぽくなっています。朱子織はタテ糸を多く表面に出す織り方なので、 白色のタテ糸の影響を平織よりも受けて白っぽくなっています。 平織のサンプル生地は『普通織密度』ですが、『朱子織』x『中高織密度』よりもベース地が濃くなります。
朱子織(シャトル)はブランドタグに”薄さ”と”光沢”を必要とされる場合に最適です。
出口織ネームの強みとご提案
私たちは織ネームの設計図を社内で作成できるため、お客様のデザインと取り付け場所などのご要望を織物で再現するのに最適な設計図を作成することができます。
オーダメイドシャツで有名なお客様のブランドタグも朱子織で作られています。
光沢が高級感を生み出す織ネームで上品さを上げるお手伝いをいたします。
ブランドタグに織り込みたい”思い”と”ご要望”を遠慮なくご相談ください。